信頼関係を築くには

カウンセリングを行うにも、またヒプノセラピーのセッションを行うにも、信頼関係構築ができてないと前には進めない。専門用語では「ラポールの構築」という。クライアントはこの先生は信じられるだろうか？と半信半疑でカウンセラーの扉を叩く。どんなクライアントでもその人の気持ちに寄り添ってあげると、いずれ少しずつ心を開くようになる。例えクライアントがある人に殺意を持っていたとしても、それを頭ごなしに「そんなことしたら駄目だ」と言うと、その途端に信頼関係は壊れてしまう。親が子供をしつけるのに子どもの気持ちを考えず正論を並べ立てたとしたら、逆に反抗を招いてしまうのはそのためである。殺意の実行は当然駄目で止めなければいけない。しかしその気持ち「何故そんなにあの人が憎いのか」「どんなことがあったのか」「だったら憎い筈だよね。殺したいくらい憎いね」と寄り添い、気持ちに共感することが信頼関係を構築していくのである。クライアントは殺したいほど憎いが、実行したら犯罪になることは分かっており、その怒りをどこに向けていったらよいのかで悩んでいるのだから・・・。